今回は、Instagramのタイアップ企画で使用する商品写真を撮影しました。
商品撮影では、普段はライティングを組んで撮影することが多いのですが、今回は自然光を使って撮影。
窓から入る光を生かしながら、商品の位置やモデルの動きを調整していきます。

今回意識したのは、商品そのものをきっちり見せることだけではなく、その商品がある暮らしまで一緒に写すこと。
白い服や洗面台、鏡、モデルの動き。
そこに入ってくる自然光をそのまま使うことで、作り込みすぎない、柔らかな写真にしました。
「全部をくっきり」だけが商品写真ではない
今回の写真はWEB使用のみのため、絞りを開け気味にして撮影しています。
商品撮影は
どこにピントを置くのか。
どこまで情報を残すのか。
どこをぼかして、見る人の視線を誘導するのか。
それによって、同じ商品でも写真の印象は大きく変わります。
もちろん、印刷用の写真でも開放寄りで撮影することはあります。
写真をどこで使うかによって正解が決まるというより、その写真に何を求められているのかによって、撮り方を選ぶという感覚に近いかもしれません。
今回のような写真では、商品を説明するための情報だけでなく、
「この商品を使っていると、こんな感じなのかな」
と、見る人に暮らしを想像してもらうことも大切です。
だから、少し背景をぼかしてみる。
手元だけを写してみる。
鏡に映った姿を入れてみる。
全部を説明しすぎず、写真の中に少し余白を残す。
そんな撮り方も、WEBの商品写真では使いやすいと思っています。
そういえば、昔はどう撮っていたんだろう
こういう撮影をしていると、フィルムで撮影していた頃のことを少し思い出します。
要約して言うと、こんな簡単には撮影できなかったな、と。
「昔は大変だった」という話をしたいわけではなく、
デジタルになってから、撮影中に選べることがずいぶん増えたなと思います。
撮った写真をその場で確認できる。
光の少ない場所でも感度を調整できる。
設定を変えながら、その場で仕上がりを探していける。
昔に比べて、撮影の自由度はずいぶん広がりました。
機材が進化したから、「使わない」も選べる
写真の仕事をしていると、どんなカメラやレンズを使ったのか、どんな照明を組んだのか。
そんな機材の話に目が向きがちです。
でも、機材が進化したことで、逆に「使わない」という選択肢も増えたように思います。
今回の撮影で使ったのは、カメラとレンズ、そしてその場所にある自然光。
普段なら照明を使って作ることもできるけれど、今回はそこにある光をそのまま生かす。
それで十分だと判断したからです。
照明が必要なときは使う。
自然光がきれいなら、その光を使う。
絞りを開けたほうがいいときは開ける。
商品の情報をしっかり残したいなら、そこはきちんと写す。
結局のところ、どんな機材を持っているかよりも、その写真を何のために撮るのかを考えて、撮り方を選ぶことが大切なのだと思います。
フィルムからデジタルへ。
そして、写真の使われ方も、印刷物からWEBやSNSへとずいぶん広がりました。
写真を取り巻く環境が変わるたびに、撮り方も少しずつ変わっていく。
長く写真を撮ってきたからこそ、その変化を楽しみながら、今の媒体に合った写真を作っていきたいと思っています。
今回の写真も、そんな中で撮った一枚です。






